熊本の人事・労務管理のことなら社会保険労務士事務所プロセスコア。社会保険労務士・山下謙治。

年次有給休暇の一括申請の取扱について

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おはようございます。プロセスコアの山下です。

 

(新年1回目の配信となります。

本年も宜しくお願いします。)

 

昨日は、かなり雪が降り続いてましたね。

車に積もった雪を降ろすのは随分久しぶり

のように感じました。

 

また、昨日のことですが、

近所の中学生がはしゃぎながら雪に

寝そべって遊んでる元気な姿を偶然見かけ、

なんだか嬉しくなりました。(部屋の中で

閉じこもってそうなイメージを勝手に

持っていましたので)

 

今日も路面がかなり凍結しており、

(仕事柄ですが)通勤災害が起きるの

では…と心配してしまいます。

普段以上に社員の方々に安全運転を呼びかけ

たいものです。

 

今回のテーマは、労務関係の法律から

「年次有給休暇について」

 

Q退社する予定の社員から、未消化の

年次有給休暇を退職日までのすべての

期間一括申請を受けた場合、企業側は

応じなければいけないのか?

 

というテーマのコラムです。

 

このような経験をお持ちの人事担当者の方も

いらっしゃるのではないでしょうか?

引継ぎ等が十分に終わっていない状態に

一括取得され、退職日までの在籍期間まるまる

休まれることになると、業務に支障をきたす

可能性が考えられます。
従業員の申請を断ることができるかという点が

問題となりますが、 企業側には法律で時季変更権(会社の業務の支障を

きたす場合に、有給休暇の取得する時季を

変更する権利のこと)が認められています。

 

この時季変更権を使用して、退職時の一括

申請を拒否することは可能かというと実は

そうではありません。
理由として、退職日までの全労働日に対して

有給休暇を申請された場合、退職日以降に

有給休暇を付与することはできず、

時季変更権を行使することができないからです。
企業として、どうしても引継ぎ等の理由から

出社してほしい場合には、出社してもらう

代わりに社員の行使できなかった有給休暇の

残日数を買い取ることで納得してもらわなけ

ればなりません。
この場合、

有給休暇未消化分相当分として退職慰労金

として支給されることをお勧めします。

退職金には、社会保険料の負担もかからず、

税金も給与にくらべ、非課税枠が

多く認められており、退職する社員にとっても

手取額が給与で支払うより多くなるからです。

 

 

(原則、労働基準法で有給休暇の買い取りは

禁止されていますが、例外として、「法定を

上回る日数の有給休暇」、「時効により消滅した

有給休暇」、「退職によって権利を行使できな

かった有給休暇」の買い取りは認められていま す。)
退職予定の社員から一括申請してきた場合に

引継ぎが不十分になることを予防する手立て

はないのか?といったご質問を受けることも

多いのですが、対策として、

 

今後、引継ぎ等を行わず有給休暇の一括申請を

してくる問題社員が出てこないよう、就業規則で

「自己の都合により退職しようとする者は、

退職予定日の2ヵ月前に口頭で、1ヵ月前に書面で

会社に退職届を提出しなければならない」といった

規定を設けて退職の申し出時期から退職日までの

期間を長く確保できるようにすること、

 

また、「社員が退職するときは、退職日までに

後任者に担当業務の引継ぎ、申し送り等を誠実に

行い、これを完了しなければならない。これを

怠った場合、懲戒処分を課すことがある」と

いった規定を設けて、

雇用契約時に説明しておく必要があります。

 

ただ、抜本的な対策といったものはないのが

実情です。

労働者の個人の価値観によるところが大きく、

会社の昔からの風土によるところもあるから

です。

 

引継ぎ等について、労使の話し合いに

よって円満に解決できる普段からの関係を

構築したいものです。

 

今回のメールマガジンは以上です。お読み頂き、

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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