「マイナンバー利用開始」と労務に関する最近の動きについて(3月)

「マイナンバー利用開始」と労務に関する最近の動きについて(3月)

おはようございます。

社会保険労務士事務所プロセスコアの木下です。

 

うららかな春の日差しが心地よい季節となり

ました。4月は年度も新たになり、慌ただし

い毎日をお過ごしではないでしょうか。

 

さて、今回のメールマガジンは、「雇用保険・

社会保険の手続におけるマイナンバー利用開

始」についてと、労務管理に関するニュース

トピックをご紹介致します。

 

まずは、雇用保険・社会保険手続における

マイナンバー利用開始についてです。

 

これまで、社会保険・雇用保険の手続きにおい

ては、マイナンバーの利用が見送られていま

したが、いよいよ本年より本格的に利用開始

となりました。

 

雇用保険の手続きについては、平成30年5月

以降、以下の届出等についてはマイナンバーの

記載が必要となります。マイナンバーの記載が

ない場合には補正のため返戻となる場合があり

ます。

 ① 雇用保険被保険者資格取得届

 ② 雇用保険被保険者資格喪失届

 ③ 高年齢雇用継続給付支給申請

 ④ 育児休業給付支給申請

 ⑤ 介護休業給付支給申請

記載が必要な届出や留意点等については、

下記URLよりご確認頂けます。

↓↓↓

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000153814.pdf

 

社会保険の手続きにおいては、3月5日より

届出等用紙が変更されており、個人番号又は

基礎年金番号のいずれかを記載することにな

っています。マイナンバーを記載した場合、

被保険者の氏名変更・住所変更の届出が原則

不要となります。

 

今後、マイナンバーを利用する場面が増える

ことが予想されます。会社が従業員のマイナ

ンバーを取得するときには、利用目的の明示

と本人確認措置を行う必要があります。

 

マイナンバーの回収・保管・破棄の方法等に

ついて、今一度、 取扱いのルールをご確認

下さい。

 

 

それでは、労務管理等に関する最近の動きに

つきましては、下記よりご覧ください。

 

 

○●○最近の動き(Topics)━━━━━━━━━●○●

1.全国の労基署に「労働時間改善指導・援助

   チーム」設置(3月28日)

2.扶養親族等申告書を見直し(3月27日)

3.働き方改革関連法案を修正し、労働時間の

   把握を企業に義務付け(3月20日)

4.大卒内定率91.2%で最高更新(3月17日)

5.パワハラ判断に新基準 厚生労働省が防止

   策をとりまとめ(3月16日)

6.中退共が3年ぶりに退職金を上乗せ(3月12日)

7.労働条件を学べるスマホアプリ作成 厚労

 (3月11日)

8.「業務改善助成金」を見直しへ(3月5日)

9.失業率2.4% 約25年ぶりの低水準(3月2日)

10.女性の給与が過去最高に(2月28日)

11.労基署の指導員を約5割増員へ(2月26日)

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1.全国の労基署に「労働時間改善指導・援助

   チーム」設置(3月28日)

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厚生労働省は、4月1日から全国の労基署に

働条件の確保・改善を目的とした「労働時間

善指導・援助チーム」を編成する。チーム

は、中小企業に対し法令に関する知識や労務

管理体制についての相談への対応や支援を行

「労働時間相談・支援班」と、長時間労働

正するための事業所への監督指導を行う

「調査・指導班」の2つの班で構成する。

関連リンク:

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000199552.pdf

 

 

2.扶養親族等申告書を見直し(3月27日)

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日本年金機構が委託したデータ入力に約95万

2,000人分のミスがあった問題を受け、ミスの

発端となった扶養親族等申告書が見直される

こととなった。申告書のサイズや記入事項が

前年と大きく変わったため混乱が生じ、未提

出や記載内容の不備により未提出扱いとされ

た人が約130万人(提出対象者は795万人)

いた。新しい申告書は、4月下旬に未提出者

ど約90万人に送付される。

 

 

3.働き方改革関連法案を修正し、労働時間の

   把握を企業に義務付け(3月20日)

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厚生労働省は、今国会への提出を目指してい

る働き方改革関連法案の一部を修正し、長時

間働いた従業員が労働安全衛生法に基づく医

師の面接指導を受けられるよう、労働時間の

把握を企業に義務付ける規定を盛り込む方針

を固めた。当初は省令で定める予定だった。

量労働制の対象拡大を法案から全面削除す

のに伴い、裁量労働制で働く人の健康確保

置の強化策も削除されることを踏まえた措

置。

 

 

4.大卒内定率91.2%で最高更新(3月17日)

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厚生労働省、文部科学省は、今春卒業予定の

学生の就職内定率が2月1日現在で91.2%と

なり、比較可能な2000年以降で最高を更新し

たと発表した。学生に有利な売り手市場が続

いていることが明らかになった。

 

 

5.パワハラ判断に新基準 厚生労働省が防止

策をとりまとめ(3月16日)

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厚生労働省は、職場でのパワーハラスメント

などの防止策を盛り込んだ報告書案を有識者

検討会で示した。企業にパワハラ被害者のた

めの相談体制の整備や、相談による不利益取

扱いの禁止などを求めるほか、パワハラに当

たるかどうか判断する新たな基準案を作成。

月内に報告書をまとめ、制度化に向けた議論

を進めるとしている。

 

 

6.中退共が3年ぶりに退職金を上乗せ

   (3月12日)

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厚生労働省は、2018年度の中小企業退職金共

済制度(中退共)について、約3年ぶりに退

金を上乗せ(0.44%)して支給することを明

らかにした。株価の上昇などで運用益が出た

ことなどによる措置。

 

 

7.労働条件を学べるスマホアプリ作成 厚労

   省(3月11日)

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厚生労働省は、労働条件に関する法律や制度

を学べるスマートフォン向けの無料アプリ

「労働条件(RJ)パトロール!」を作成した。

会社側と従業員側のやりとりからクイズ形式

で法令違反の場合を指摘する内容。クイズと

連動して関係のある法令が一覧される機能も

あり、労働条件等についての相談窓口の連絡

先もアプリから確認できる。

〔関連リンク〕

確かめよう 労働条件(厚生労働省)

http://www.check-roudou.mhlw.go.jp/

 

 

8.「業務改善助成金」を見直しへ(3月5日)

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厚生労働省は、最低賃金を引き上げる中小企

業向けの「業務改善助成金」について2018年

度から見直しを行い、時給を30円上げた企業

に従来の2倍(最大100万円)を助成する方

を明らかにした。

 

 

9.失業率2.4% 約25年ぶりの低水準

   (3月2日)

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総務省が1月の完全失業率を発表し、前月比

0.3ポイント減の2.4%と、24年9カ月ぶり

低水準となったことがわかった。中国の春

休暇中の訪日客増を見据えた人材確保や大

などによる影響と見られている。

 

 

10.女性の給与が過去最高に(2月28日)

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厚生労働省が2017年の「賃金構造基本統計調

査」の結果を発表し、フルタイムで働く女性

平均月給が24万6,100円(前年比0.6%増)

となり、4年連続で過去最高を更新したこと

がわかった。男性は33万5,500円(同0.1%

増)で、男女間の格差は2年連続で最小を更

新した。また、正社員と非正社員の格差は、

正規で働く女性が増えた影響で広がった。

 

 

11.労基署の指導員を約5割増員へ

  (2月26日)

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厚生労働省は、主に中小企業を対象とした長

時間労働の是正指導強化のため、労働基準監

督署の指導員を増員する方針を明らかにした。

指導員は非常勤で雇用した社会保険労務士な

どが担い、企業の担当者が三六協定の提出時

などにルールを守るよう窓口で説明・指導な

どを行う。2018年度に5割程度増やす方針。

 

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。