2019.05.28
組織づくり

「年次有給休暇管理簿のご紹介」と労務に関する最近の動きについて

「年次有給休暇管理簿のご紹介」と労務に関する最近の動きについて

おはようございます。

社会保険労務士事務所プロセスコアの木下です。

5月の好季節もあっという間で、夏を思わせる

ような陽気が続いております。

 

 

 さて、本年4月1日より、働き方改革関連法

が施行され、間もなく2ヶ月を過ぎようとして

おります。なかでも、年次有給休暇5日取得の

義務化についてはメディアでも取り上げられ、

関心の高さを感じます。

年次有給休暇5日取得の義務化にい、企業は

「労働者ごと」に年有給休暇管理簿を成し、

3年間保存しなけばなりません。管簿には、

年休を取得した季、日数及び基準の記載が

必要です。

 

 

 そこで、今回のメールマガジンでは、全国社

保険労務士会連合会にて作成され、改正労基

(年次有給休暇の年5日の時季指定、年次有

休暇管理簿の保存)に対応した年次有給休暇

理簿をご紹介致します。

 

 

 年休の5日取得は、年休が付与される基準

日より1年間となっています。従業員の入社

日ごとに基準日を設定していると、だれが何

日取得し、あと何日取得させなければならな

いのか、といった管理に苦慮されている企業

も多いのではないでしょうか。

 

 

 今回ご紹介する管理簿は、アラート機能が

ついており、例えば、有給休暇が付与される

準日が10月1日の場合、「2020年9月30日

までに〇日取得してください!」といった表

示がされます。

 

 

 ファイルは、

 ①「年次有給休暇管理簿」

 ②「年次有給休暇管理簿一覧」

の2種類からなるエクセルファイルです。

 

①の「年次有給休暇管理簿」は、個人ごとに

管理できる管理簿です。

 ・入社日

 ・有給休暇が付与される基準日

 ・付与される日数

 ・前年より繰り越した日数 

 ・有給休暇を取得した日

等を入力し、個人ごとに取得状況を管理でき

ます。

 

②の「年次有給休暇管理簿一覧」は、先程の

人ごとの管理簿とリンクしており、従業員

体の取得状況を管理し閲覧することができ

す。管理簿一覧は30名分となっていますの

で、従業員が30名を超える場合は、部門ごと

に作成されると良いと思います。

 

 

 今回ご紹介したファイルと説明書は、下記

よりダウンロードできますので、ぜひご活用

下さい。

 ↓

https://drive.google.com/file/d/1QVDGtFykSX2HMGvfWsFSF_Y7HOSCpJuz/view?usp=sharing

上記のURLをクリックすると圧縮ファイルの

内容が表示されます。

右上のダウンロードアイコン をクリック

と、ファイルを  「開く」・「保存」 とポップ

ップ画面が表示されますので、お好きな方

選択してご利用ください。

お使いのブラウザによっては、「エラー。プレ

ビューに問題が発生しました。」と表示される

場合がありますが、ダウンロードには影響し

せんので、そのままダウンロードして下さい。

 

 

 はじめに、記載しましたように、作成が義務

なった年休管理簿には、

 ①年休を取得した時季(年休を取得した日)

 ②日数

 ③有給休暇が付与される基準日

の記載が必要です。

 特にご注意頂きたいのが「①年休を取得した

時季」の記載です。年休を取得した日数だけの

記載では、年休管理簿を作成したとは認めら

ませんので、今一度、現在作成されている管理

簿ご確認下さい。

 

 

 今回ご紹介した管理簿の操作方法をはじめ

不明点については、弊所または弊所担当ス

ッフまでどうぞご相談下さい。

 

 

 

○●○最近の動き(Topics)━━━━●○●

1. 「就職氷河期世代」への支援拡大

  (5月24日)

2. 在留資格「特定技能」~技能試験に初の

  合格者(5月22日)

3. 70歳まで雇用を努力義務化の方針、改正

  高年齢法で(5月16日)

4. 扶養家族は国内居住者のみ、改正健康保

  険法成立で(5月16日)

5. 幼保無償化法成立(5月11日)

6. 新在留資格「特定技能1号」 2人が初取

  得(5月9日)

7. 「企業主導型保育所」1割が事業中止

  (4月26日)

8. 個人データ 企業に利用停止義務

  (4月26日)

9. パワハラ対策法案が衆議院通過

  (4月26日)

10.  マイナンバーカード活用で医療費・保険

  料控除自動化へ(4月25日)

11.  政府の障害者採用により民間では未達も

  (4月24日)

○●○━━━━━━━━━━━━━━●○●

 

 

1. 「就職氷河期世代」への支援拡大

(5月24日)

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1993年~2004年頃に高校や大学を卒業し、不

況期で就職できなかったり、仕事に就いても

非正規のままだったりする世代に向けて、政

府が支援を強化する。具体的には、専門相談

員を置いて求職者の就職相談にのったり、社

会人の学び直しを整理したり、この世代を雇

用した企業への助成金を拡充したりする。6月

にまとめる経済財政運営と改革の基本方針

(骨太方針)に盛り込まれる予定。

 

 

2. 在留資格「特定技能」~技能試験に初の

  合格者(5月22日)

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4月から外国人の受入れ拡大にともない創設

された在留資格「特定技能」をめぐり、今月

21日に外食業の技能試験の結果が発表され、

347人が合格したことがわかった(合格率

75.4%)。「特定技能」の在留資格を取得す

るには、さらに、日本語能力試験の合格や企

業との雇用契約など必要となる。

 

 

3. 70歳まで雇用を努力義務化の方針、改正

  高年齢法で(5月16日)

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政府は、希望する高齢者が70歳まで働けるよ

うにする、高年齢者雇用安定法改正案の骨格

を発表した。65~70歳について、「定年廃止」

「70歳までの定年延長」「70歳までの継続雇

用」「他企業への再就職支援」「フリーラン

ス契約への移行」「起業支援」「社会貢献活

動参加への資金提供」の選択肢により就業機

会を確保するよう、企業に努力義務を課す方

針。

 

 

4. 扶養家族は国内居住者のみ、改正健康保

  険法成立で(5月16日)

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健康保険が適用される扶養家族について、国

内居住者に限ることを原則とする改正健康保

険法が可決、成立した。外国人労働者受け入

れの対応として、要件を厳格化。厚生年金に

加入する従業員の配偶者についても、受給資

格要件に一定期間内の国内居住を加えた。

 

 

5. 幼保無償化法成立(5月11日)
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10月から幼児教育・保育を無償化するための

改正子ども・子育て支援法が可決、成立した。

無償化の対象は、すべての3~5歳児と、住民

税非課税世帯の1~2歳児、計300万人。認可

保育園や認定こども園などの利用料は全額無

料となり、認可外保育施設やベビーシッター

利用には上限の範囲内で補助される。

 

 

6. 新在留資格「特定技能1号」 2人が初取

  得(5月9日)

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出入国在留管理庁は、カンボジア国籍の技能

実習生である女性2人が、大阪出入国在留管

理局で変更の手続きを行って新たな在留資格

である「特定技能1号」を取得したと発表し

た(業種は「農業」)。新在留資格による在

留者が出たのは初めて。2人には4月26日付で

資格変更を許可する通知書が送られていた。

 

 

7. 「企業主導型保育所」1割が事業中止

  (4月26日)

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内閣府の調査で、2016~17年度に国の助成決

定を受けた企業主導型保育所について、全

2,736施設の約1割に当たる252施設が保育事業

を取りやめていたことがわかった。うち、児

童を受け入れる前に取りやめたのは214施設

あった。政府は今後、運営実態の精査や審査

等のルールの策定、参入要件の厳格化を行う

とともに、必要に応じ助成金の返還を呼びか

けるとしている。

 

 

8. 個人データ 企業に利用停止義務

(4月26日)

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政府の個人情報保護委員会は、個人情報保護

法見直しの中間報告書を公表した。巨大IT

企業などが収集する個人データについて、個

人が利用の停止を求めた場合、企業に原則応

じるよう義務づけることを検討し、来年の通

常国会での法案提出を目指す。法改正が実現

すれば、インターネットの閲覧履歴などから

自分の趣味嗜好を企業に把握されるのを止め

られるようになる。

 

 

9. パワハラ対策法案が衆議院通過

  (4月26日)

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企業に職場のパワーハラスメント防止を義務

付ける労働施策総合推進法等の改正法案が、

25日の衆議院本会議で可決された。改正案で

は、パワハラを「職場において行われる優越

的な関係を背景とした言動」などと明記する

とともに、相談窓口の設置や、パワハラをし

た社員の処分内容を就業規則に設けることな

どを企業に義務付ける。2020年月にも施行さ

れる見込み。

 

 

10.  マイナンバーカード活用で医療費・保険

  料控除自動化へ(4月25日)

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政府税制調査会は、24日の総会で、医療費控

除や保険料控除などの手続きを自動化する方

針を確認した。マイナンバーカードを活用し

て医療費や生命保険料などのデータを国税庁

のシステムに送ることで、確定申告書での記

載が不要になる。早いものは2021年分から始

める。

 

 

11.  政府の障害者採用により民間では未達も

  (4月24日)

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中央省庁の障害者雇用数水増し問題後、民間

企業を辞めて公務員になった人が337人いる

ことが明らかになった。水増し問題を受け政

府が新たに採用した障害者数は2,755.5人の

1割強となる。障害者数の内訳は、常勤764人、

非常勤1,991.5人となっている。国の大量採用

により、法定雇用率未達になる民間企業が出

てくる可能性が指摘されているため、厚生労

働省は、年内については適正実施勧告、特別

指導、企業名公表などを見送る方針。

 

 

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。