過労でうつ病に 和解金2500万円 熊本地裁

過労でうつ病に 和解金2500万円 熊本地裁

熊日新聞から↓↓

益城町の印刷会社の元従業員の男性(49)が、

うつ病になったのは過労が原因で会社が適切に

対応しなかったためとして、同社に損害賠償を

求めた訴訟の和解協議が17日、熊本地裁

(長谷川浩二裁判官)であり、同社が2500万円

を支払うことで和解が成立した。

 

男性の代理人らによると、和解条項には、同社が

「職場環境の整備・改善に留意する」との文言も

盛り込まれた。

 

訴状によると男性は1999年11月、うつ病を発症。

当時、取引先や社内のパソコン機器の保守点検、

印刷業務など複数の役職を兼務し、発症まで7カ月間

の時間外労働は1カ月104~138時間に上った。

男性は2003年4月に解雇され、06年に労災認定され

療養・休業補償給付金の支給決定を受けた。その後も

心療内科に通い「就労不能」と診断された。

 

男性は09年9月に提訴し、将来の逸失利益や慰謝料

など約9600万円を請求し「うつ病発症から解雇までの

間、上司に休職を求めたが休職させてもらえなかった」

と主張。地裁が昨年12月、2500万円での和解を提案した。

 

男性の代理人は「過労死や自殺に至っていないケース

では最高水準の金額で、画期的な和解」と評価。

同社は「提案された金額が許容範囲であり、

早期解決できるため和解に応じた」と話している。

以上↑↑

記事に記載されてある通り、過労死や自殺に

至っていないケースで2500万円という和解金額

には驚きました。

企業経営者の方であれば、社員に対する給与は

投資であり、給与以上の仕事をしてもらわなければ

雇用している意味がないという考えもありますが、

(私もそう思っていますが)あまり短期的に利回りを

求めすぎてもいけない、社員の退職や、労使トラブルを

起こす可能性が高まるということを認識しなければ

いけません。

 

また社員の方も自分自身で限界を感じたら、会社に対して

無理だとはっきり主張することも大事だと思います。

 

どれくらい大変かということは意外と周りは分からない

ものです。

  

自分の人生は誰のものでもなく、自分自身の人生

なのですから自分の器は自分自身で大切にして

いきましょう。

与えられた報酬以上の仕事をすることで人に喜んで

もらう価値観と同時に、限界がきたらはっきり主張

できる自立した人間を育て、風土づくりを行っていく

ことが企業経営者に求められるのではないかと

思います。