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直行・直帰 や 移動時間 は労働時間になる?

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いつもお世話になっております。プロセスコアの山下です。

今回のコラムは、直行・直帰や出張中の移動時間についての労働時間の取り扱いについてまとめてみました。

例えば、

「ある社員の方に、月曜日から主張先でお客様と会議があるので飛行機や新幹線等の交通機関を使って、(通常は所定休日である日曜日の)前日に移動して現地入りしてもらう。その場合、移動時間は労働時間として取り扱う必要があるのか?」

また、

「建設業の社員の方で、自宅から直行・直帰で建設現場への通勤を認めていたり、一旦会社事務所に寄ることを義務付けている場合、労働時間になるのか?」

といった場合、判断に迷われるがあると思います。

結論から申し上げると、ケースに応じて労働時間になるケースもあれば、ならないケースもあります。
厚生労働省の通達をみると以下のように定められています。

「直行直帰・出張に伴う移動時間について、移動中に業務の指示を受けず、業務に従事することもなく、移動手段の指示も受けず、自由な利用が保障されているような場合には、労働時間に該当しない」

上記のように示されているものの、実際は個別の事案によって判断が分かれます。近年は働き方改革等により従業員の労働時間に対する意識も高まっていますので慎重な判断が求められます。

①のケースを上記通達に当てはめると、例えば電車での移動では読書をするなど自由な活動が認められているのが通常ですので、使用者による指揮命令下に置かれているとはいえず、労働時間に当たらないと考えられます。
他方で、会社からの指示で製品や資材等を特定の方法で運ぶことを義務付けられていたり、勤務時間内に移動する場合は、出張先への移動自体が業務として命じられていると考えることができますので、移動時間が労働時間に当たると考えられる場合が多いと思われます。

また、②のケースについては、判例をご紹介すると、

東京地裁平成14年11月15日判決では、

①工事現場での作業開始時間及び終了時間が定められ、実際に定められた時間で運用されていたこと、

②労働者が一旦会社に立ち寄った後、単独または複数人で車両に乗って工事現場まで移動していたが、それは会社が命じたものではなく、車両運転者や集合時間等を労働者間で決めていたことを理由として会社事務所と工事現場との移動時間は通勤としての性格を有し、労働時間に当たらないとされたケースもあります。

また、東京地裁平成20年2月22日判決では、会社事務所に立ち寄った際に打合せや資材の積込みが行われていること、誰がどの工事現場に行くかは当日の天候や休業者に左右されたり、各工事現場の進捗状況に応じて会社代表者が采配していた実態等から、会社事務所へ立ち寄ることが会社から実質的に指導されていたとして会社事業所に立ち寄った後の工事現場までの移動時間を労働時間に当たると判断されるケースもあります。

上記の判例を見ると、労働時間に当たるか、当たらないかは、移動方法や移動中の時間の過ごし方について、企業からの具体的にな指揮命令があったかどうかが大きな判断基準になることが分かります。
企業内で社員の方へ直行・直帰を命じる場合や、長距離移動による出張を命じる場合の労働時間の取り扱いの参考にしていただければと思います。

今回のコラムは以上です。
お読みいただき、有難うございました。