労務News topics

直近1ヶ月から2ヶ月の労働行政の動きや新聞記事をまとめたものです。
今後の人事・労務関連の次の一手を打つための情報として、是非ご一読下さい

== 最近の動き(Topics)===========
1.  2028年度までに雇用保険対象者拡大(5/26)
2. 特定技能2号11分野に拡大(5/24)
3. 個人宅配ドライバーの半数以上が荷主から違反原因行為(5/23)
4. マイナンバー法等改正案 成立(6/2)
5. 荷待ち時間の削減、荷主の義務に(6/2)
6. 育児中の従業員に対する短時間・在宅勤務の拡充を検討(5/31) 
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1.  2028年度までに雇用保険対象者拡大(5/26)
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政府は、週所定労働時間20時間未満で働く人も失業給付や育児休業給付等を受け取れるよう、6月に閣議決定する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)」に、2028年度までの雇用保険の対象者の拡大を盛り込む見通し。
まずは雇用保険法を改正し、細かい条件は労働政策審議会にて議論のうえ、周知と準備の期間をかけて進める。

2. 特定技能2号11分野に拡大(5/24)
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自民党は23日、在留期間の上限がない在留資格「特定技能2号」の対象分野を追加し、2分野から11分野に拡大する政府案を了承した。追加対象となるのはビルクリーニング、宿泊、農業、飲食料品製造業などで、いずれも現在1号の対象となっている。政府は6月にも閣議決定し、方針を定めた後、法務省令改正で対象を追加する方針。

3. 個人宅配ドライバーの半数以上が荷主から違反原因行為(5/23)
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国土交通省による軽貨物運送事業者向けの初の実態調査で、回答した772人のうち、54%に当たる414人が、荷主から法令違反の原因となる行為を受けていたことがわかった。
内訳は「長時間拘束につながる多量の荷物の依頼」285件、「適正運行では間に合わない到着時間の指定」194件、「過積載の強要」129件など。

4. マイナンバー法等改正案 成立(6/2)
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2024年秋に現行の健康保険証を原則廃止し、マイナンバーカードに一体化させることなどを盛り込んだマイナンバー法など関連法改正案が、2日の参議院本会議で可決・成立した。その他改正案には、年金受給者の預貯金口座とマイナンバーを紐付ける新制度や、マイナンバーを行政利用できる範囲の拡大等が盛り込まれている。

5. 荷待ち時間の削減、荷主の義務に(6/2)
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運送業における荷待ち時間について、政府は、荷主企業への規制を強化し、削減に取り組むよう義務付ける。一定以上の物流量を抱える荷主企業には、トラック運転手の負担軽減に向けた計画策定を義務付け、国への定期報告も要請するほか、物流に関する管理責任者の任命も求める。関連法の改正案を2024年の通常国会に提出する。

6. 育児中の従業員に対する短時間・在宅勤務の拡充を検討(5/31)
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厚生労働省は、31日、3歳以上の未就学児を育てる従業員が短時間勤務や在宅勤務など複数から選べる制度を創設することや、残業免除の期間を子が小学校就学まで延長することを含む報告書案を示した。3歳未満の子を持つ親については希望があればテレワークを認めることを企業の努力義務とする。子の看護休暇も、対象年齢拡大や取得事由の拡充、名称の変更を検討する。

出典:(株)日本法令 SJS Express

直近1ヶ月から2ヶ月の労働行政の動きや新聞記事をまとめたものです。
今後の人事・労務関連の次の一手を打つための情報として、是非ご一読下さい

== 最近の動き(Topics)===========
1. 特定技能2号の対象拡大 11分野に(4/25)
2. 「小規模保育」の3歳以上受入れ拡大へ こども家庭庁が通知(4/22)
3. 健康保険法改正案 衆議院通過(4/14)
4. 労働市場改革の論点案を提示(4/13)
5. 政府が専門人材の採用日程ルール決定(4/11)
6. 技能実習制度の廃止を提言(4/10) 
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1. 特定技能2号の対象拡大 11分野に(4/25)
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政府は24日、外国人労働者の在留資格「特定技能2号」の対象を、現在の2分野から11分野に拡大する案を自民党に示した。特定技能2号は在留期間の更新に制限がなく、家族も帯同可能。長期的な就労を促し、人手不足の解消を図るねらい。6月にも閣議決定し、追加する9分野について今秋の試験開始を目指す。

2. 「小規模保育」の3歳以上受入れ拡大へ こども家庭庁が通知(4/22)
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こども家庭庁は21日、原則3歳未満の乳幼児を受け入れる小規模保育事業について、条件を限定せず3歳以上も受け入れられるようにする通知を発出した。
3歳になると新たな園に移るのが負担になるとの指摘があることなどから、自治体が3歳以上の受け入れを柔軟に判断できるようにする。

3. 健康保険法改正案 衆議院通過(4/14)
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健康保険法などの改正案が13日、衆議院本会議で可決され、参議院に送付された。
同改正案は、後期高齢者医療制度の保険料を所得に応じて引き上げることが柱で、今年4月から50万円に増額された出産育児一時金の財源の一部を後期高齢者医療制度から負担する仕組みも導入する。

4. 労働市場改革の論点案を提示(4/13)
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政府は12日の新しい資本主義実現会議で、労働市場改革の論点案を示した。
「転職の壁」を取り払い労働移動を円滑化するための内容も含まれていて、自己都合退職した人が失業給付を受け取るまでの期間の短縮化や、勤続20年超を優遇する退職所得控除の見直し等を盛り込んだ。具体案は、リスキリング(学び直し)など人への投資の促進策やジョブ型雇用の導入とともに、6月までにまとめる労働市場改革の指針に盛り込む。

5. 政府が専門人材の採用日程ルール決定(4/11)
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政府は10日、2025~26年春卒業者の採用日程ルールを決定し、経済・業界団体に要請した。26年春卒業者から専門性の高い人材に限り、選考開始を大学3年終了前の春休みに前倒しする。昨年4月に産学協議会が示したタイプ3のインターンシップを2週間以上実施等が前倒しの要件。企業が内々定を出した学生に対し就活を終わらせるよう迫る「オワハラ」禁止や、辞退者に内定期間中の研修費用返還を求める行為の禁止、学生のハラスメントに関する苦情・相談を受け付ける窓口の設置も求めた。

6. 技能実習制度の廃止を提言(4/10)
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政府は10日、外国人技能実習制度を廃止し、人材確保と人材育成の双方を目的とした新制度を創設する案を有識者会議に示した。新制度では、現行制度で原則認められていない転籍についても制限を緩和する方向。
月内に中間報告書を作成、今秋に最終報告をまとめる予定。

出典:(株)日本法令 SJS Express

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== 最近の動き(Topics)===========
1. 日本商工会議所調査 中小の58%が賃上げ(3/29)
2. 2022年の平均所定内給与が過去最高に(3/18)
3. 新基準でのインターンシップ実施予定 企業の6割(3/24)
4. 子育て支援・女性活躍推進企業に優遇措置 補助金受けやすく(3/24)
5. 「産後パパ育休」給付金支給水準の引上げを検討(3/17) 
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1. 日本商工会議所調査 中小の58%が賃上げ(3/29)
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日本商工会議所が28日に公表した中小企業の賃金引上げに関する調査の最終集計によれば、「賃上げを実施予定」と回答した企業は58.2%(前年比12.4ポイント増)に上った(調査は全国約6,000社の中小企業を対象に2月に実施(回答率55%))。うち6割強が業績改善を伴わない賃上げ実施で、賃上げ率は「2%以上」が58.6%、「4%以上」が18.7%だった。

2. 2022年の平均所定内給与が過去最高に(3/18)
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厚生労働省が17日に公表した2022年の賃金構造基本統計調査結果で、フルタイムで働く一般労働者の所定内給与が前年比1.4%増で31万1,800円と、過去最高だった。
男女別では、男性が前年比1.4%増の34万2,000円、女性が同2.1%増の25万8,900円。男性給与を100とした場合の男女間賃金格差は75.7で、前年より0.5ポイント縮まった。
雇用形態別では、正社員が1.4%増の32万8,000円、非正規社員が同2.1%増の22万1,300円で、賃金格差は4年連続で縮小した。企業規模別の賃金伸び率では、大企業が2.5%で月34万8,300円、中企業は1.1%で月30万3,000円、小企業は1.6%で月28万4,500円と、差がみられた。

3. 新基準でのインターンシップ実施予定 企業の6割(3/24)
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経団連の調査で、2023年度からの新基準でインターンシップを実施予定の企業が約6割に上ることがわかった。昨年、文部科学省・厚生労働省・経済産業省の合意によりインターンシップの定義(就業体験必須等)等が新たにまとめられ、また一定の基準を満たすインターンシップにより企業が得た学生情報について、広報活動や採用選考活動に使用できることと見直しがされた。

4. 子育て支援・女性活躍推進企業に優遇措置 補助金受けやすく(3/24)
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経済産業省は、子育て支援や女性活躍の取組みに積極的な中小企業に対し、「事業再構築補助金」や「ものづくり補助金」などの補助金を受けやすくする優遇措置を設ける方針。「くるみん認定」(子育て支援)や「えるぼし認定」(女性活躍推進)を得た企業などを優遇措置の対象とする。

5. 「産後パパ育休」給付金支給水準の引上げを検討(3/17)
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政府は、産後パパ育休の育児休業給付金の支給水準について、休業前賃金の80%程度(現行67%)への引上げを検討する。休業中の社会保険料の免除と合わせて、一定期間(1カ月)実質的に休業前賃金を100%保障する案となっている。加えて、女性の育休中の支給水準も一定期間引き上げ、実質全額保障期間を設けることも検討する。
17日に首相が会見で表明し、3月中にも取りまとめる少子化対策のたたき台に盛り込まれる見通し。

出典:(株)日本法令 SJS Express

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== 最近の動き(Topics)===========
1. 自己都合退職の失業給付開始期間を短縮へ(2/16)
2. マイナ保険証の代用「資格確認書」発行は無料(2/15)
3. マイナ保険証システム導入義務化は「違法」 医師らが提訴(2/23)
4. 高度外国人材の獲得に新制度導入(2/18)
5. 「特定技能」前年比2.6倍増(2/18)
6. 雇調金のコロナ特例が終了 新年度より通常運用(2/27)
7. 介護保険証もマイナンバーカードと一体化 厚労省方針(2/27)
8. フリーランス保護法案を国会に提出 違反事業者には罰金も(2/24)
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1. 自己都合退職の失業給付開始期間を短縮へ(2/16)
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政府は15日、「新しい資本主義実現会議」で失業給付のあり方の見直しなどの議論を始めた。自己都合退職の場合の給付制限期間の必要性について「慎重に検討すべきではないか」とし、資料では住民税の減免措置の対象外となること等も会社都合退職の場合との違いとして挙げられている。
6月末までに策定する指針に盛り込むかを検討する。

2. マイナ保険証の代用「資格確認書」発行は無料(2/15)
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マイナ保険証への一本化に伴い、マイナンバーカード未取得者に発行する「資格確認書」について、政府は無料で発行する方針を固めた。有効期間は最大1年間とする。
健康保険法などの関連法改正案を今国会に提出する予定。

3. マイナ保険証システム導入義務化は「違法」 医師らが提訴(2/23)
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医師や歯科医師274人は22日、マイナ保険証の資格確認を医療機関に義務付けたのは憲法や健康保険法に違反するとして、国に対し義務がないことの確認などを求める訴訟を東京地裁に起こした。資格確認のためのシステム導入にかかる経済的負担や、個人情報の漏洩リスクを余儀なく負わされていると主張し、1人あたり10万円の慰謝料も求めている。

4. 高度外国人材の獲得に新制度導入(2/18)
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政府は17日、高度外国人材を呼び込むための新制度の導入を決定した。在留資格「高度専門職」の取得要件を緩和して優遇措置を設け、資格要件を満たす経営者や研究者、技術者などは滞在1年で永住権の申請可能等とする。また、在留資格「特定活動」に「未来創造人材」を創設し、世界の上位大学を卒業後5年以内の外国人を対象に日本で最長2年間の就職活動等を認める。4月中の運用開始を目指す。

5. 「特定技能」前年比2.6倍増(2/18)
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出入国在留管理庁は17日、在留資格「特定技能」で働く外国人が13万923人(昨年12月末時点)で、前年同期の約2.6倍に増えたと発表した。新型コロナウイルスによる出入国の水際対策緩和により増加した。業種別では飲食料品製造業が最も多く4万2,505人で、国籍別ではベトナム人が7万7,137人で最多だった。

6. 雇調金のコロナ特例が終了 新年度より通常運用(2/27)
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厚生労働省は27日、雇用調整助成金の新型コロナウイルス対策特例措置について、3月末で終了することを正式に決定した。同日の労働政策審議会職業安定分科会にて了承された。1月末の支給上限額を引き上げる特例措置の終了後も経過措置として残っている支給要件の一部緩和を終了し、新年度より、前年との比較で判断する通常の運用に戻す。

7. 介護保険証もマイナンバーカードと一体化 厚労省方針(2/27)
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厚生労働省は27日、社会保障審議会介護保険部会にマイナンバーカードを活用し介護保険被保険者証を電子化する方針を示した。事務の効率化やデータ連携基盤の強化等につなげることがねらい。2023年度中に議論をまとめて法改正のうえ、25年度には一部自治体での先行導入、26年度から全国の自治体での本格運用開始を目指す。

8. フリーランス保護法案を国会に提出 違反事業者には罰金も(2/24)
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政府は24日、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律案」を閣議決定し、国会に提出した。個人で事業を営み企業などから業務委託を受けるフリーランス「特定受託事業者」との取引適正化に関する義務(契約時の業務内容・報酬額等の書面明示/60日以内の報酬支払い/買いたたき等の禁止など)等を定め、違反した事業者には罰則を科す。今国会で成立すれば、2024年中に施行される見通し。

出典:(株)日本法令 SJS Express

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== 最近の動き(Topics)===========
1. 実質賃金3.8%減 物価の高騰に賃金の伸び追いつかず(1/6)
2. 障害者の法定雇用率引上げへ(1/19)
3. 雇調金不正受給 187億円に(1/25)
4. 休校時助成金 3月末で終了(1/24)
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1. 実質賃金3.8%減 物価の高騰に賃金の伸び追いつかず(1/6)
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厚生労働省は6日、22年11月の毎月勤労統計調査(速報)を発表。労働者1人当たりの平均賃金を示す現金給与総額(名目賃金)は28万3,895円(前年同月比0.5%増)となり、11カ月連続の上昇となったが、物価変動を反映した実質賃金は同3.8%減となり、8カ月連続のマイナスとなったことがわかった。

2. 障害者の法定雇用率引上げへ(1/19)
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厚労省の障害者雇用分科会で、16日、企業に義務付けられている障害者の法定雇用率を現行の2.3%から2.7%に引き上げる改正政令案要綱が了承された。
0.4ポイントの引上げは、障害者雇用が義務化された1976年以降で最大。引上げは段階的に行われ、2024年4月から2.5%、2026年7月から2.7%となる。
また、2026年7月以降、国や地方公共団体は3.0%、都道府県の教育委員会は2.9%となる。

3. 雇調金不正受給 187億円に(1/25)
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雇用調整助成金のコロナ下での不正受給が、昨年12月末時点で1,221件、総額187億8,000万円に達したことがわかった。前回集計した9月末時点より301件、51億9,000万円増加した。労働局が調査を強化したことで不正発覚が急増する一方、昨年12月末までにペナルティ―分も含めて厚労省が回収したのは総額の7割弱に当たる128億7,000万円となっている。

4. 休校時助成金 3月末で終了(1/24)
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厚生労働省は23日、コロナ対応で休校時に子どもの世話のために仕事を休んだ保護者向けの「小学校休業等対応助成金」を3月末で終了することを決めた。
4月以降は両立支援等助成金の特例での対応に切り替え、雇用保険被保険者を対象に1人10万円、1事業主当たり100万円を上限にする。
なお、保護者が自ら申請して給付金を受け取る仕組みも終了する。

出典:(株)日本法令 SJS Express

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— 最近の動き(Topics)——————–
1. 雇用保険料率の引上げ決定 来年4月から1.55%に(12/21)
2. 75歳以上の医療保険料負担増 社会保障審議会が了承(12/16)
3. マイナンバーカード交付の本人確認を郵便局でも可能に(12/16)
4. 技能実習見直しへ有識者会議が初会合(12/15)
5. 就労証明書のオンライン提出を可能に(12/14)
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1. 雇用保険料率の引上げ決定 来年4月から1.55%に(12/21)
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政府は21日、現在1.35%の雇用保険料率を2023年4月から1.55%に引き上げることを正式決定した。労働者の料率を0.5%から0.6%に、事業主の料率を0.85%から0.95%に、それぞれ0.1%ずつ引上げ。 コロナ禍で雇用調整助成金の支給が増え雇用保険の財源不足が問題となっていることを踏まえ、これまで暫定的に引き下げていた料率を原則に戻す。

2. 75歳以上の医療保険料負担増 社会保障審議会が了承(12/16)
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社会保障審議会の部会は15日、出産一時金の増額や75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の保険料引上げなどを柱とする医療保険制度改革案を了承した。増額対象は全体の約4割で、保険料は2024年度から2段階で引き上げる。来年の通常国会への関連法改正案の提出を目指す。

3. マイナンバーカード交付の本人確認を郵便局でも可能に(12/16)
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松本剛明総務相は15日、マイナンバーカードの交付に必要な本人確認を市町村が指定する郵便局でできるようにすると表明した。2023年の通常国会に関連法案を提出し、カードの普及拡大を図る方針。

4. 技能実習見直しへ有識者会議が初会合(12/15)
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14日、技能実習制度と特定技能制度の見直しを検討する有識者会議の初会合が開かれた。会合では論点案が示され、技能実習制度の存廃や再編を含め議論することが提示された。2023年春に中間報告書を、同年秋に最終報告書をまとめる予定。

5. 就労証明書のオンライン提出を可能に(12/14)
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政府は、保育所や認定こども園の入園に必要な就労証明書を全国で統一の様式とし、オンラインで提出できるようにすると発表した。来年に省令を改正し、2024年度の開始をを目指す。新たな仕組みではマイナポータルを通じ、企業と保護者がそれぞれオンラインで提出可能となる見通し。

○●○最近の動き(Topics)━━●○●
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1. 介護保険制度見直し 議論先送り(12/9)
2. 出産一時金 50万円に増額へ(12/7)
3. 企業年金運用、企業にも責任(12/5)
4. パート・正社員の待遇差「見直ししていない」が36%(11/26)
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1. 介護保険制度見直し 議論先送り(12/9)
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厚労省は、2024年度の介護保険制度見直しについて、年内の結論とりまとめ を先送りする方針を固めた。社会保障審議会で5日に示された案はDX推進や 人材確保にとどまり、ケアプランの有料化などの法改正を要する見直しは、 2024年度からの実施を断念。65歳以上の高所得者の介護保険料負担引上げや サービス利用料2~3割負担の対象者拡大などは、来年以降も検討を続ける。

2. 出産一時金 50万円に増額へ(12/7)
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政府は、出産一時金の額を現在の原則42万円から50万円程度に増やす方向で 最終調整に入った。来年度から実施の予定。引上げは2009年以来で、 過去最大の上げ幅となる。

3. 企業年金運用、企業にも責任(12/5)
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金融庁は、企業年金の運用に企業自身も責任を負うよう、法律で 最善利益義務とよばれる規定を盛り込む方針。金融機関だけでなく 企業を含め運用の受託者としての責任を明確にし、民事上や行政上の責任を負わせ、 信託銀行などに運用を任せきりで運用戦略がないなどの問題への対処を促す。 2023年の通常国会での金融サービス提供法などの改正を目指す。

4. パート・正社員の待遇差「見直ししていない」が36%(11/26)
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厚生労働省が実施した、パートタイマーや有期雇用労働者の待遇に関する 調査結果によれば、正社員間との「不合理な待遇差の禁止」の法制化を受け、 「見直しを行った」とした企業は28.5%、「見直しは特にしていない」とした 企業が36.0%だった。「見直した」との回答の内訳は、「基本給」が45.1%で最多、 「扶養手当」(6.1%)や「退職金」(3.1%)は少なかった

○●○最近の動き(Topics)━━●○●
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1. デジタル給与払い、来年4月解禁へ 労政審が了承(10/27)
2. 65歳以上の介護保険料、応能負担を強化(10/27)
3. 雇調金特例 来年1月末終了へ(10/22)
4. 精神疾患の労災 男性「長時間労働」、女性「セクハラ」が主因(10/21)
5. 労働関係助成金の代理申請で数千万円の不正を確認 会計検査院調査(10/18)
6. 失業認定手続をオンライン化 来年4月から離島で先行導入(10/14)
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1. デジタル給与払い、来年4月解禁へ 労政審が了承(10/27) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
厚生労働省の労働政策審議会は26日、給与をデジタルマネーで支払う制度の導入を盛り込んだ労働基準法の省令改正案を了承した。改正省令は11月に公布し、2023年4月に施行する。賃金の現金払いの例外として、銀行口座などへの振込みに加え決済アプリ口座なども対象とする。 企業がデジタル給与支払いをするには、労使協定の締結、労働者の同意が必要。

2. 65歳以上の介護保険料、応能負担を強化(10/27)
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厚生労働省は2024年度の介護保険制度改正で、65歳以上の介護保険料について応能負担を強化する方針を固めた。社会保障審議会介護保険部会で31日から議論を開始し、今年末までにまとめることを目指す。
なお、サービス利用時の自己負担1割は維持する方向。

3. 雇調金特例 来年1月末終了へ(10/22)
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雇用調整助成金の特例措置について、政府は来年1月末で終了する方向で調整に入った。案では、12月から来年1月は日額上限を9,000円に引き下げ、助成率は中小で9割、大企業で3分の2とし、2月以降は日額上限額を8,355円、助成率は中小で3分の2、大企業で5割とする。
一方、支給要件の一部は来年3月まで延長する。

4. 精神疾患の労災 男性「長時間労働」、女性「セクハラ」が主因(10/21)
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政府は21日、2022年版「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。白書によると、うつ病などの精神疾患で12~19年度に労災認定された3,853件の認定理由を男女別に分析したところ、男性の最多は「恒常的な長時間労働」(32%)で、女性は「セクハラ」(22%)だった。

5. 労働関係助成金の代理申請で数千万円の不正を確認 会計検査院調査(10/18)
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ャリアアップ助成金・人材開発支援助成金について、少なくとも計約20件・総額数千万円に上る不正受給が確認されたことがわかった。厚生労働省は不正に関与した代理人をリスト化しているが、会計検査院がこれら代理人がリストに載る前に関与した2017~21年度の申請のうち約50件を抽出して調べたところ、虚偽の領収書や研修時間の水増し等による不正が判明。検査院は厚労省に対し、支給済みの助成金についても不正がなかったか確認を行うよう求めている。

6. 失業認定手続をオンライン化 来年4月から離島で先行導入(10/14)
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岡田規制・行政改革相は14日、ハローワークでの失業認定手続について、オンライン化を進めると発表した。まずは2023年4月から、離島在住者等を対象として試験的にオンラインでの面談を開始。本人確認や就労意思の確認等に問題がないかを検証し、全面実施について判断するとしている。

9月のニューストピックスです。

○●○最近の動き(Topics)━━●○●
直近1ヶ月から2ヶ月の労働行政の動きや新聞記事を纏めたものです。
今後の人事・労務関連の次の一手を打つための情報として、是非ご一読下さい。

1. フリーランス保護新法案、今秋臨時国会提出へ(9/15)
2. 65~69歳の就業率 初の5割超え(9/19)
3. 育休給付の拡大案 議論開始(9/29)
4. デジタル給与支払いが来年4月に解禁(9/23)
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1. フリーランス保護新法案、今秋臨時国会提出へ(9/15) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
政府は、フリーランスを保護するための新たな法律を制定する方針を固めた。 発注者に、契約の報酬金額や納期、業務内容を書面や電子データで示すよう義務付けるほか、禁止行為等も定め、資本金1千万以下の企業にも同様に適用する。当初、下請法改正案を2023年の通常国会に提出することが検討されていたが、育児・介護や出産などとの両立支援措置とあわせた新法として、法案を今秋の臨時国会に提出し、早期施行をめざすとしている。

2.  65~69歳の就業率 初の5割超え(9/19)
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総務省が19日の「敬老の日」に合わせて公表した推計人口によれば、2021年の65歳以上の就業者数が過去最多の909万人で18年連続の増加となった。就業者率は25.1%で、65~69歳では50.3%と初めて5割を超えた。

3. 育休給付の拡大案 議論開始(9/29)
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政府は28日、全世代型社会保障構築会議を開催し、雇用保険加入者に限られている育児休業中給付の対象を、拡大する案について議論を始めた。出産育児一時金については、原則42万円からの引上げに向けて75歳以上の後期高齢者らに負担してもらう案も検討する。

4. デジタル給与支払いが来年4月に解禁(9/23)
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厚生労働省は22日、給与をデジタルマネーで受け取れるようにする省令改正に向けてパブリックコメント募集を始めた。改正労働基準法施行規則を11月に公布し、2023年4月に施行する日程案も示した。