労務に関する最近の動き 2022.1

労務に関する最近の動き 2022.1

1月のニューストピックスです。

○●○最近の動き(Topics)━━●○●
直近1ヶ月から2ヶ月の労働行政の動きや新聞記事を纏めたものです。
今後の人事・労務関連の次の一手を打つための情報として、是非ご一読下さい。

1. コロナ臨時医療施設への看護師派遣を容認(1月21日)
2. 希望退職募集の上場企業 2年連続80社超(1月21日)
3. 賃上げ企業を入札で優遇(1月8日)
4. 11月の求人倍率と失業率(12月29日)
5. 労働分配率75.5% 20年度推計(12月28日)
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1. コロナ臨時医療施設への看護師派遣を容認(1月21日)
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新型コロナ感染者の増加を受け、厚生労働省は、臨時の医療施設への看護師派遣を全国で特例的に認めると決定。2023年3月末までの時限的な措置として、近く省令を改正する。昨年4月に派遣法施行令の改正でへき地への看護師派遣が解禁されたが、へき地以外の臨時の医療施設への看護師派遣は認められていなかったため、コロナ禍の特例として解禁されるもの。

2. 希望退職募集の上場企業 2年連続80社超(1月21日)
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東京商工リサーチが行った調査によれば、2021年に希望退職を募った上場企業が84社あったことがわかった。昨年の93社から減少したものの、2年連続80社を超えたのはリーマン・ショック後の2009、2010年以来、11年ぶり。

3. 賃上げ企業を入札で優遇(1月8日)
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政府は2022年度から、賃上げを行う企業を公共工事や物品調達などの入札で優遇する。落札業者を決める際に価格以外の「技術点」を加点する。大企業では全従業員の平均給与を3%以上、中小企業では給与総額の1.5%以上、 前年度か前年に比べて増やすことが条件。賃上げ率の算定には、ベースアップだけでなく賞与も含む。

4. 11月の求人倍率と失業率(12月29日)
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厚生労働省発表によると、11月の有効求人倍率(季節調整値)は1.15倍となったことがわかった。求人は前月比約2万人増の約233万人だったが、求職者も約2万人増えたため、前月と同水準となった。また、総務省の発表によると、11月の完全失業率(季節調整値)は、2.8%(前月比0.1ポイント増)となった。

5. 労働分配率75.5% 20年度推計(12月28日)
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内閣府が2021年12月24日に発表した2020年度の国民経済計算年次推計によると、企業の利益が労働者の賃金などにどれほど回ったのかを示す労働分配率は2020年度で75.5%(前年度は71.9%)となり、比較できる1994年度以降最高となった。また、国別の豊かさの目安となる国民1人当たりの名目GDPは4万48ドルで、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中19位となった。