労務に関する最近の動き 2023.5

労務に関する最近の動き 2023.5

直近1ヶ月から2ヶ月の労働行政の動きや新聞記事をまとめたものです。
今後の人事・労務関連の次の一手を打つための情報として、是非ご一読下さい

== 最近の動き(Topics)===========
1.  2028年度までに雇用保険対象者拡大(5/26)
2. 特定技能2号11分野に拡大(5/24)
3. 個人宅配ドライバーの半数以上が荷主から違反原因行為(5/23)
4. マイナンバー法等改正案 成立(6/2)
5. 荷待ち時間の削減、荷主の義務に(6/2)
6. 育児中の従業員に対する短時間・在宅勤務の拡充を検討(5/31) 
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1.  2028年度までに雇用保険対象者拡大(5/26)
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政府は、週所定労働時間20時間未満で働く人も失業給付や育児休業給付等を受け取れるよう、6月に閣議決定する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)」に、2028年度までの雇用保険の対象者の拡大を盛り込む見通し。
まずは雇用保険法を改正し、細かい条件は労働政策審議会にて議論のうえ、周知と準備の期間をかけて進める。

2. 特定技能2号11分野に拡大(5/24)
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自民党は23日、在留期間の上限がない在留資格「特定技能2号」の対象分野を追加し、2分野から11分野に拡大する政府案を了承した。追加対象となるのはビルクリーニング、宿泊、農業、飲食料品製造業などで、いずれも現在1号の対象となっている。政府は6月にも閣議決定し、方針を定めた後、法務省令改正で対象を追加する方針。

3. 個人宅配ドライバーの半数以上が荷主から違反原因行為(5/23)
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国土交通省による軽貨物運送事業者向けの初の実態調査で、回答した772人のうち、54%に当たる414人が、荷主から法令違反の原因となる行為を受けていたことがわかった。
内訳は「長時間拘束につながる多量の荷物の依頼」285件、「適正運行では間に合わない到着時間の指定」194件、「過積載の強要」129件など。

4. マイナンバー法等改正案 成立(6/2)
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2024年秋に現行の健康保険証を原則廃止し、マイナンバーカードに一体化させることなどを盛り込んだマイナンバー法など関連法改正案が、2日の参議院本会議で可決・成立した。その他改正案には、年金受給者の預貯金口座とマイナンバーを紐付ける新制度や、マイナンバーを行政利用できる範囲の拡大等が盛り込まれている。

5. 荷待ち時間の削減、荷主の義務に(6/2)
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運送業における荷待ち時間について、政府は、荷主企業への規制を強化し、削減に取り組むよう義務付ける。一定以上の物流量を抱える荷主企業には、トラック運転手の負担軽減に向けた計画策定を義務付け、国への定期報告も要請するほか、物流に関する管理責任者の任命も求める。関連法の改正案を2024年の通常国会に提出する。

6. 育児中の従業員に対する短時間・在宅勤務の拡充を検討(5/31)
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厚生労働省は、31日、3歳以上の未就学児を育てる従業員が短時間勤務や在宅勤務など複数から選べる制度を創設することや、残業免除の期間を子が小学校就学まで延長することを含む報告書案を示した。3歳未満の子を持つ親については希望があればテレワークを認めることを企業の努力義務とする。子の看護休暇も、対象年齢拡大や取得事由の拡充、名称の変更を検討する。

出典:(株)日本法令 SJS Express