【書籍紹介:第3の時間】経営者・従業員の“第3の時間”が会社を救う!?
書籍「第3の時間」
~ デンマークで学んだ、短く働き、人生を豊かに変える時間術 ~ のご紹介

今回のコラムでは久しぶりに書籍の紹介をさせて頂きたいと思います。
今回ご紹介するのは、昨年12月に刊行されたばかりの書籍「第3の時間」です。
第3の時間 デンマークで学んだ、短く働き、人生を豊かに変える時間術 | 井上陽子 |本 | 通販 | Amazon
今までの働き方の「あり方」や「やり方」を見直すうえで、とても視座に富む書籍です。
クライアント企業の経営者・人事担当者様にぜひご一読頂きたいです。
どんな方にお勧めか?
このようなお悩みを持つ経営者・人事担当者様に是非お読み頂きたい書籍です。
- ・ 忙しいのに業績が伸びない
- ・ 管理職・従業員が疲弊している
- ・ 休みが取れないのに生産性が上がらない
- ・ 採用しても定着しない
この本をお勧めする理由
なぜ、この書籍を前述の方にお勧めするかというと、書籍で紹介されているデンマークが、
「午後4時台には退勤し、残業ほとんどなし、それでも、一人当たりGDPも国際競争力も幸福度も、世界トップクラスという国」であり、総合的に見ると日本と真逆の社会環境を創り上げている国だからです。
良いか悪いかという問題は別にして、日本人の多くの働き手は(私含め特に中高年の男性世代ではないかと思いますが)
「長時間労働=努力」
という価値観が根強く残っており、デンマークの働く環境について違和感を覚える方も多いのではないでしょうか?
しかも、中小企業において現状人手不足の中で生産性向上が求められており、時間捻出がとても大きな課題になっているため、なおさら違和感を覚える方が多いのではないかと思います。
私自身もどちらかというと、そういった価値観にどっぷり浸かってきた方なので「何故そんなことが実現できるの?悔しい(正直羨ましい!)」と最初は思いました。
しかし、書籍を読むと納得できる部分や、一旦受け入れて自分自身の考え方を考え直してみようと思う部分を沢山発見することが出来ました。
どのようなことが分かるのか
著書の井上陽子氏(元新聞記者)は、家庭の事情でデンマークに移住したことで、現地の国の人たちの働き方や生活環境に触れることになります。
最初は、時間の使い方の違いにかなり戸惑われたようですが、何故このような社会環境を作り上げることが出来ているのか、政治・経済・福祉政策など様々な角度、国民自体の仕事や人生(時間)に対する考え方を研究・考察し、要因分析されています。
デンマークは人口約600万人。
天然資源は少なく、日本と同じような小国です。
書籍の構成は、下記の通り。
- ・ なぜ、そのような小国がしっかり稼げているのか?
- ・ 短時間労働がなぜ実現できているのか?
- ・ なぜ、幸福度が高いのか?
- ・ 著者自身の働き方や考え方にどのような変化が起きたのか?
この書籍の国全体の取り組みについて書かれた内容をそのまま「企業」に置き換えて読んでみてください。
そうすると、自社のやり方についてテコ入れした方が良い点が見つかったり、働き手に受け入れられる企業とは、これからはこんな職場環境かも??といったことがイメージしやすくなるかと思います。
特に印象に残った部分
特に印象に残ったのは、デンマークの1日の時間に対する考え方です。
書籍のタイトルにもなっている「第3の時間」を著者は以下のように定義されています。
「第3の時間」とは何か?
- 第1の時間:労働時間
- 第2の時間:翌日また働くための回復する時間
- 第3の時間:“自由時間”
この「自由時間」が現状を変える、“変化を起こす力”の源であり、この自由時間を奪うということは変化を起こす力を奪うことになる。
人が幸福と感じれるかどうかの基準の一つに、「自分は変われる」「物事は変えられる」という感覚を普段から持てているかどうかが重要で、この時間をどれだけ確保できているかが幸福度に直結し、国、企業、はたまた個人の成長やヴィジョンの実現に大きく影響する、なくてはならないものという考え方が浸透していると紹介されていました。
私自身、そもそも仕事が好きなタイプであること、仕事=人生のような「 the 昭和」的な考え方が強い自覚があります。
書籍を読んで、かえってその考えが生産性を落としているのかも?と考えるようになりました。
「自由時間こそイノベーションの源泉である」という視点を持ち、時間設計を組み直してスケジュールを検証してみようと思うきっかけをもらいました。
不思議なもので、本を読んだ後から会議の時間を短くしようと取り組み、改善したり、限られた時間内に仕事を終えることが出来る日が増え、早速小さな変化を実感しています。
私だけが意識を変えても意味がないので、スタッフにも書籍を購入して読んでもらいたいと思っています。
脳科学的にも、考え込むだけでなく「間」を取って気分転換したり、他のことに意識を向ける時間が脳内の情報を整理して、インスピレーションを増やす上で重要であることが分かってきています。
生産性を上げることが国全体として求められていますが、そのためには、
・創造性を生む
・冷静な判断を生む
「間」を取ること=「第三の時間」が今まで以上に経営にも重要になるかと思います。
ぜひ書籍をご一読頂き、個人の仕事時間の設計だけでなく、従業員の皆様の仕事時間の設計についても検討する機会にして頂ければ幸いです。
コラムをお読み頂き、ありがとうございました。
〈この記事を書いた人〉
山下 謙治
Kenji Yamashita
社会保険労務士法人 プロセスコア 代表
日越協同組合 監事
社会保険労務士・行政書士・マイケルボルダック認定コーチ
日産鮎川義塾 師範代 九州本校 塾長
社会保険労務士として人事・労務の課題解決を通じて地元熊本を中心に中小企業の経営支援20年のキャリアを持つ。従来の社会保険労務士の業務だけでなく、管理職育成を中心とした教育研修事業や評価制度導入支援を行い、経営者が抱える、組織上の悩みや課題解決の支援を行っている。得意とする業務は、起業から5年目以降の発展期における組織強化・拡大期の採用・教育・評価・処遇といった人事制度づくりの支援。
最近の講演内容
「社員の評価制度と賃金制度のあり方」 肥銀ビジネス教育株式会社主催
「欲しい人材を引き寄せる!求人募集と採用選考の見極め方セミナー」株式会社TKUヒューマン主催

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