「勤務間インターバル導入コース助成金のご紹介」と労務に関する最近の動きについて
みなさま、こんにちは。
社会保険労務士事務所プロセスコアの木下です。
心地よい春の風の束の間、日中は汗ばむほど
の陽気になってまいりました。
テレビや新聞等で「平成最後の○○」という
言葉をよく目にし、耳にしますが、平成もあと
数日となりましたね。弊所からの「平成最後の
メールマガジン」をお届け致します。
今回のメールマガジンは、
下記の助成金についてのご紹介です。
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本年度、活用しやすい助成金の目玉といえる
時間外労働等改善助成金
「勤務間インターバル導入コース」のご紹介
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制度の概要をお伝えしますと、企業の就業規則に、
残業時間を含めた退勤時刻と次の日の出勤時刻まで
の時間、いわゆる「インターバル(休息時間)」を
9時間以上設ける規定を整備した企業に対して、
助成金が支給される制度です。
新規に導入する企業の場合、
一企業あたり 下記の対象経費の3/4
(一定の要件に該当する企業の場合は4/5)
が支給されます。
(但し、助成金の金額には、上限があります。)
9時間~11時間未満のインターバル制度を
設ける企業は、補助金の上限額は、80万円
11時間以上のインターバル制度を設ける場合は、
補助金の上限額は、100万円となります。
● 対象経費は以下の取組費用が対象となります。
・労務管理担当者に対する生産性の向上や多様な
働き方を推進して行くための研修
・労働者に対しての生産性向上につながる研修
・外部専門家による生産性向上に関する
コンサルティング
・就業規則、労使協定等の作成・変更
・人材確保に向けた取り組み
(求人広告費、合同企業説明会参加費、
求人用サイト・パンフレット制作費等)
・労務管理用のソフトウェア
・労務管理用機器
・デジタル式運行記録計
・テレワーク用通信機器
・労働能率の増進に資する設備・機器
顧問先企業様には、今回ご紹介した助成金制度の
リーフレットを5月の事務所通信に同封致します。
詳細は、下記の厚生労働省のホームページから
ご確認ください。
↓↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891.html
申請の受付は2019年11月15日(金)までと
なっておりますが国の予算額に制約されるため、
11月15日以前に受付が締め切られる可能性が
あります。
通常、助成金の申請には、出勤簿や賃金台帳と
いった書類の提出が求められますが、ご紹介した
今回の助成金は添付が求められておりません。
比較的申請しやすい制度かと思います。
また、この助成金制度を受給した企業を
対象とした、人の採用に対しての一人あたり
最低60万円支給される「働き方改革支援コース」
制度も新設されております。
詳細は、下記リーフレットをご確認ください。
↓↓
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000500404.pdf
(「働き方改革支援コース」については、
また改めてメールマガジンで詳細の説明を
させて頂きます。)
ご紹介した助成金について、
順次、担当スタッフより制度の案内をさせて頂き
ますが、申請利用を検討されている企業様で
お急ぎの方は、弊所までご連絡ください。
詳細について担当スタッフより説明をさせて頂きます。
○●○最近の動き(Topics)━━━━●○●
1. 自民党 「勤労者皆保険」などを了承
(4月19日)
2. 中小の人手不足対策で兼業推進検討
(4月17日)
3. 70歳以上の厚生年金加入義務検討
(4月16日)
4. 総人口8年連続減 70歳以上初の2割超
(4月13日)
5. 民間の障害者雇用 最多53万人(4月10日)
6. 厚生年金加入漏れ推計156万人(4月6日)
7. 職業紹介事業者 20年春から労働法違反
の求人拒否も(4月5日)
8. 技能実習生 2018年の失踪9,052人、
6年間で死亡者171人も(3月30日)
9. 求人募集に受動禁煙対策明示義務
(3月28日)
10. 不法就労で強制退去1.6万人に(3月28日)
11.「自己都合退職」の相談増(3月25日)
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1. 自民党 「勤労者皆保険」などを了承
(4月19日)
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自民党厚生労働部会は、小泉進次郎厚労部会
長らがつくった社会保障改革の提言を了承し
た。正規・非正規を問わず企業で働く人すべ
てが社会保険に加入する「勤労者皆社会保険」
を提唱。公的年金の受給開始年齢を70歳超に
遅らせたり、加入期間を延ばして受給額を多
くしたりする「人生100年型年金」も提起し
た。また、在職老齢年金の廃止、兼業・副業
の推進なども盛り込んだ。党内手続きを経て、
政府の骨太の方針への反映を目指す。
2. 中小の人手不足対策で兼業推進検討
(4月17日)
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政府が今夏にまとめる成長戦略に向けた検討
会が16日開かれ、人手不足の緩和には、大企
業が「兼業・副業」を一段と解禁させる必要
があるとの意見が多く寄せられた。厚生労働
省のモデル就業規則で副業・兼業を原則容認
とする変更がなされたが、経済産業省による
と副業解禁に積極的な企業は2割程度にとど
まるため、政府は、大企業の人材を有効活用
する策を具体化させたい考え。
3. 70歳以上の厚生年金加入義務検討(4月16日)
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厚生労働省は、厚生年金の加入期間を延長し、
一定以上の収入がある場合、70歳以上も加入
して保険料支払いを義務付ける検討に入る。
6月をめどに加入期間を延長した場合の年金
額の変化を試算した結果を公表し、本格的な
議論に入る。併せてパートタイム労働者等の
適用拡大のさらなる拡大も検討を進めており、
今秋結論をまとめる。
4. 総人口8年連続減 70歳以上初の2割超
(4月13日)
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総務省が発表した昨年10月1日時点の人口推
計によると、総人口は前年より約26万3,000
人減の1億2,644万3,000人で、8年連続の減
少となった。このうち70歳以上は2,621万人
で、総人口に占める割合が初めて2割を超え
た。日本人だけでみると、前年より約43万人
減の1億2,421万8,000人で、減少数、減少幅
とも過去最大。一方、外国人は約17万人増の
222万5,000人で、外国人の増加が日本の総人
口の減少を緩和した形となった。
5. 民間の障害者雇用 最多53万人(4月10日)
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厚生労働省は、民間企業で働く障害者の割合
(障害者雇用率)が、2018年6月1日時点で
2.05%となり、前年から0.8ポイント上昇し
たと発表した。雇用者数は約53万4,000人で、
15年連続で過去最高となった。2018年4月に
改正障害者雇用促進法が施行され、民間企業
の障害者雇用率が2.0%から2.2%に引き上げ
られたことによる。障害者雇用率を達成した
企業は約4万6,000社で、達成率は45.9%(前
年比4.1ポイント減)となった。
6. 厚生年金加入漏れ推計156万人(4月6日)
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厚生労働省は、2017年3月時点の国民年金加
入者約6万2,000人を調査し、就業形態や労働
時間から厚生年金加入資格があるのに未加入
の人が約156万人いると推計した。18年9月末
時点で加入逃れが疑われる事業所は約40万と
3年前に比べて半減し、加入漏れの人も14年
3月末時点と比べ44万人減少したが、国民年
金加入者の約1割に当たる数だという。
7. 職業紹介事業者 20年春から労働法違反
の求人拒否も(4月5日)
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厚生労働省は2020年3月から、悪質な企業に
よる採用を防ぐため、職業紹介事業者が労働
法令に違反している企業の求人を拒否できる
ようにする。具体的には、過去1年間に2回
以上、労働基準法や最低賃金法に違反して是
正勧告を受けたり送検されて企業名が公表さ
れたりすると拒否できる。職業紹介会社のほ
かハローワークも対象。2017年の改正職業安
定法で悪質な企業の求人を拒める規定が盛り
込まれたが、具体的な開始時期や内容が決ま
っていなかった。
8. 技能実習生 2018年の失踪9,052人、6年
間で死亡者171人も(3月30日)
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法務省は、外国人技能実習制度に関する調査
結果として、2018年に日本で失踪した外国人
技能実習生が過去最高の9,052人だったこと
を発表した。また、2012年~17年の6年間に、
事故や病気などで亡くなった実習生が171人
に上ることも公表した。
9. 求人募集に受動禁煙対策明示義務(3月28日)
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厚生労働省は、企業に対し、求人募集を出す
際、企業が講じている受動禁煙対策を明記す
るように義務付けると発表した。改正健康増
進法の全面施行に合わせ、2020年4月から適
用となる。
10. 不法就労で強制退去1.6万人に(3月28日)
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法務省は27日、2018年に出入国管理法違反
で強制退去となった外国人が1万6,269人(前
年比2,583人増)に上ったことを発表した。
全体の6割が不法就労であったという。
11.「自己都合退職」の相談増(3月25日)
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厚生労働省のまとめによると、2017年度に全
国の労働基準監督署などに寄せられた労働相
談の中で、「自己都合退職」に伴う相談が、
10年前の2.5倍に増加していることがわかった。
人手不足の状況下で、会社からの慰留や理由
の聞き取りが発生し、引き留めたい企業側と、
退職希望者との間でトラブルが増加している
とみられている。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。