竹下 由果
Q1.仕事内容について聞かせてください
企業様と顧問契約し、人事や労務の課題解決のサポートをしています。
入退社などの事務手続きや給与計算のサポート、労使間のトラブル解消、法律改正の説明、助成金の提案、そして業務の効率化といった労務管理の相談への対応など、業務はかなり多岐にわたります。
多くの企業様と関わっている分だけ、客観的な視点でアドバイスができることは社会保険労務士の強みです。
何事もそうですが、第三者の視点でないと気が付かないこともありますからね。
例えば「人材が定着しない」という相談をよく受けるのですが、ヒアリングを進めると人事担当者様が考えていた原因とはまったく別の問題が見つかるなど、労使間で認識のズレが生じているケースが多々あります。
Q2.仕事をするうえで大切にしていることはありますか
経営者様や人事担当者様にヒアリングをする際、丁寧に耳を傾けることです。
相手の表情を意識しながら、寄り添う気持ちを大切にしています。
どんな相談であっても、心を開いてもらえなければ本音を聞くことも、内部の課題をきちんと理解することもできません。
とりわけ、強いリーダーシップで会社を引っ張っている経営者様の中には、自社の弱みを外部の人間に話すことに抵抗がある方もいらっしゃいます。少しでも本音を打ち明けやすい空気が作れるように、と心がけています。
また、人事担当者様が課題を抱えていても、「社長には直接言いづらい」という場面は少なくありません。
そんなとき、第三者である社会保険労務士には現状を話していただくことがあります。
「困っていたことを話せてうれしかった」とのお言葉をいただいたり、曇った表情が明るくなったりした時はうれしくなりますね。
大きな課題をすぐに解決するのは簡単ではありませんので、解決の糸口として小さな提案をさせていただくこともあります。
まずは企業内部の風通しをよくすることが自分の重要な役割の一つだと感じています。
Q3.社会保険労務士になったきっかけは?
以前は販売や飲食店など接客の仕事をしていました。
自分の働き方や将来を模索する中で、社会保険労務士という仕事が「働くこと」に密接に関連している職業だと知り、興味を持ちました。
資格について調べたところ、「自分は何も知らずに働いていたんだ」と気づかされました。
例えば、当時の私は給与明細を見ればたくさんの保険料が引かれているのに、その用途を知らないどころか無関心でした。
「もっと社会保険や雇用に関する仕組みについて知りたい」、「自分のように社会保険について知らない人たちに伝えていきたい」。
そんな想いから社会保険労務士を目指し、まずは社労士事務所に就職をし、入社4年目に資格を取得しました。
人と接することが好きで、「お客様に親身に寄り添い、長期的にサポートできる仕事がしたい」と望んでいた自分にぴったりの仕事だと思っています。
最後に、今後のビジョンや実現したいことを教えてください
“仕事を楽しみながら、自分や家族を大切にする生き方”
これは、私が大切にしている価値観です。
人生の中で仕事をしている時間はとても長い、それなのにただ何となく仕事をしていたり、つまらない気持ちで過ごしたりするのはもったいないと思います。
いつも目標を持って、仕事におもしろみを見付けていくことを考えています。
また、プライベートをおろそかにしても仕事はうまくいかないと思います。
自分の調子が悪いとパフォーマンスが落ちますし、元気のない人が人のサポートをするのは難しく、説得力に欠けてしまうと思います。
自分や家族との時間を大切にしつつ、笑顔でお客様のサポートができるよう、これからも努力していきたいと思います。