企業内での不満、抽出されてますか?
プロセスコアの山下です。
今回のメールマガジンは、企業内での
業務改善の為の「不満の発見、抽出」と
いうテーマでコラムを書かせて頂きました。
ぜひご一読ください。
秋口から年末にかけて、非常に残念なことですが、
企業の内部告発を発端とした労働基準監督署の
残業時間の実態調査や、企業経営側と従業員間での
言った、言わないのもつれからくる労使トラブル、
会社の経営者が知らないところで、暴力やいじめ問題
の発生…従業員の方から金銭補償請求を受けたり、
不本意な離職者が発生して、どのような対応していく
べきか?といった相談が非常に多かったように
感じています。
将来的に消費税率や、社会保険料率の引上げ、
最近の話題では、安倍内閣が全国最低賃金
平均を1,000円にするという目標が掲げられ、
この傾向が進むと、ますます企業の実質的な
負担が高まり、経営の余裕の無さから、
こうしたトラブルがますます増えてくるのでは
ないかと懸念しています。
こうした問題をなくす一番の方策は、経営の状況を
良くすること、いろいろな側面で余裕を持つことが
重要だと思いますが、どこの企業でも取り組める
(というか取り組まなければいけない)
対策は、「不満を早期に発見・抽出」する環境を
作ることです。
当たり前のことですが、
不満を早期に発見・抽出することができなければ、
従業員の不満=負の感情は、どんどん腐食して
周りの人にも影響を及ぼし、上記のような大きな
問題に発展してしまうからです。
では、「不満を早期に発見・抽出」にするための環境
づくりには何が必要かというと、(社員から見て、)
「相談しやすい」「相談できる」上司や管理職の存在が
大きなウェイトを占めるかと思います。
この機能が十分に果たせていない…例えば、
上司が自分の目の前の仕事だけに意識を向けすぎて、
社員のちょっとした変化や不満に気が付かなかったり、
忙しさのあまりに時間を取らない、取れなかったり、
対話の時間を取れたとしても社員から「この人に
言っても無駄だ」と思われていたりすると、
大きな問題として表面化する確率が
非常に高くなります。
方策としては、とにかく、一緒に御飯を食べる、
面接の時間を取る、煙草休憩等なんでも構いませんので
対話の時間を作ることです。
そして、職場の不満だけでなく、従業員のプライベート
を含めて関心を持っていることに耳を傾けていく
必要があります。
相手(の人そのもの)に関心を持っていることが
伝わらなければ、企業自体に関心を持って意見を
いってもらうことが難しくなってくるからです。
そして、このメールマガジンでも繰り返し
述べていますが、人それぞれ考え方や能力、
対人や仕事に対するストレス耐性も違います。
「間違っている、間違っていない」とか
「良い、悪い」といった分別を捨てて、
一旦、相手の主張を受け入れることです。
話を聞くことで、不本意な労使トラブルや離職を
防ぎ、社員が働きやすい環境や業務の改善や
効率化につながるヒントが1つでも得られれば、
ラッキーだと思って耳を傾ける必要があります。
年末のボーナス査定時期の人事考課や忘年会で
スタッフの方と対話の時間を持たれる経営者や
管理職の方も多いと思います。
ぜひ、何か今職場で不満を感じていることは
ある?
と質問してみてください。
最後に、人事考課での面談時にスタッフに確認
する質問をご紹介させて頂きます。御参考に
なれば幸いです。
1.今期の仕事の成果や仕事を遂行する上で
評価してもらいたい部分はどんな点ですか?
2.今期の反省点(良かった点や悪かった点を踏まえ、
来期の目標や課題はどんなことがあげられますか?
3.今の業務以外に新たにチャレンジしてみたい仕事や
取り組みはありますか?
4.現在の職場環境について何か不満に感じている部分
はありますか?
5.現在の仕事をする上で、やりがいや楽しく感じる部分は
どんなところですか?
今回のメールマガジンは以上です。お読み頂き、
ありがとうございました。