従業員との個別面談で話すテーマ と 伝え方(1)
お世話になっております。プロセスコアの山下です。
以前のコラムで、グーグル社が1on1ミーティングを企業全体で実施しているといった内容を紹介させて頂きましたが、今回のコラムは従業員と1on1ミーティングで話すテーマとその伝え方についてお伝え致します。
1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1で定期的に行う対話(面談)のことです。
30分程度の時間を設けて行う企業が多いですが、業種や職種によって頻度や面談時間はまちまちです。
こうしなければならないといったルールがあるわけではありませんが、一般的に有効と言われている内容をご紹介致します。
まず、本題のテーマに入る前に、1on1ミーティングの目的について簡単に触れましょう。
- 上司と部下との信頼関係の構築
- 社員のモチベーションのアップ維持
- 社員の自立・自走
- 職場への不平不満部分の抽出・改善(退職率低下)
- 現場での課題解決のスピードアップ
では、この目的に対する効果を上げるために、話すテーマと伝え方をご紹介したいと思います。
上記のテーマをその状況によって、また人に応じて柔軟に変えていくのですが、特にお勧めなのが、図で紹介している4つのテーマ、「成長した部分や強み」、「キャリアアップ(期待)」、「体調・人間関係」、「プライベート」の4つです。
一つずつ、解説していきましょう。まず「プライベート」から。
「仕事に関係ないことを話す必要はないのではないか?」とお考えの方もいると思います。
しかしながら、返報性の法則※1で、企業経営により強い関心を持ってもらうためには、まず経営者や管理職が、従業員個々人に対して、関心を寄せているということが伝わっているかどうかが重要です。
人間は誰しも、周りの人から大切にされたい、自分のことをよく理解されたいという欲求があります。
その為に、まず管理職側が積極的に自己開示を行い、従業員が、どんなことに関心を向けているかヒアリングし、短い会話の中でも関心事の話題に触れることで、興味を示し、共感を示していくことが大切です。
すると、従業員も「自分のことを気にかけてくれているんだ」というふうに感じ、上司や部下の信頼関係づくりにつながっていきます。
(次回のコラムに続きます)
※1 返報性の法則
人から何かしらの施しを受けたとき、「お返しをしなくては申し訳ない」というような気持ちになるという心理作用のこと