2023.04.11
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社員採用時のキャリアパス説明の重要性

社員採用時のキャリアパス説明の重要性

いつもお世話になっております。プロセスコアの山下です。

今回は4月に入り、新入社員の方を新たに迎い入れた方も多いと思いますので、新人社員採用の際、説明が重要な「キャリアパス」について触れたいと思います。

キャリアパスという言葉は聞き慣れない方もいるかもしれませんが、一般的には、

  • ・ 就職後、勤続年数を積むに連れて、どのような仕事や役職に就くことが出来、かつ、どのような成果を求められるのか?
  • ・ そのためにはどのような経験・知識・技能や資格等必要な能力を身につける必要があるのか?
  • ・ 習熟度や仕事の成果に応じてどのくらいの給与や年収が見込めるのか?

といった内容を表したものです。
(人事評価制度を導入されている企業様では職能要件書や評価制度の資料をキャリアパスの説明に使われている企業も多いと思います。)

なぜ、採用時に説明が重要かというと、理由は大きく2点あります。

1つ目は、「教育効果を高める効果にあります。入社して半年で○○の仕事をこのレベルでできるようになってほしいといった期待値を入社間もない時点で伝えるのと伝えないのでは、学ぶ側の姿勢が変わってきます。また、企業が期待する基準で仕事が出来るようになっていかないのであれば、給与が上がらない可能性を示唆しておくことは緊張感を持たせることに繋がります。

2つ目は、リクルート対策と在籍社員への信頼関係構築です。
社員自身、仕事を続けることでどのようなキャリア習得の機会があるのか、習得に応じてどのくらいの年収が見込めるのか具体的なイメージを持たせることは新卒者や中途採用社員に限らず、リクルートを行う上で求職者へ応募動機を促す大きな材料になります。また、在籍社員へも企業への信頼度を高める効果があります。なぜなら、雇用される多くの人が現在の、終身雇用制度の崩壊の流れやIT化の加速、多様な社会変化が起こる状況下において自身のキャリアや将来の生活の安定について不安を感じているからです。

では、運用上の注意点ですが、一つ目は出来るだけ早く伝えることです。
採用前や入社間もないタイミングで伝えることで、求職者又は新人社員は、入社後に成長して活躍する自分自身のイメージが持ちやすくなります。
二つ目は、定期的な見直しです。
企業を取り巻く様々な要因から変化が早くなっており、企業もそれに合わせて商品やサービス、提供体制、求められる能力も変わってきます。また、様々な働き方も求められています。
一般職から管理職といった一つのキャリアコースだけでなく、様々な分野でのプロフェッショナルな人材の育成や在宅での業務や育児に専念できる多様な雇用環境の提供機会が求職者から求められています。最初に作成したキャリアパスに固執してしまうと、そのような外的・内的環境の変化に対応できず、人材の成長が業績の向上に繋がらなかったり、せっかく採用して育てた優秀な人材を手放してしまう危険性もあります。そのため、キャリアパスは適宜見直す必要があります。

今回のコラムは以上です。
自社のキャリアパス制度の運用が適宜行われているか是非ご検討頂ければと思います。