「衆知を集める」
「党が違うから反対するのはいいことかも
しれないけどな、僕はあんなのは損やと思うんや。
敵の党の考え方にもいいところはあるやろ。
それをもらったらいいのに、みんな抗議しよる
わけやな。~中略~
今でもそうや。百年一日のごとくやっとるわけや。
必ず相手の欠点を言うてる。どの党もみんなそうや。
あれでは永遠によくならんな。」
昨日読んだ、パナソニックの創始者 松下 幸之助氏の
過去の講演テープを取りまとめた本
「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」の中の記述の一部分。
選挙も近いこともあり、最近、テレビで各政党の選挙演説や討論会を
テレビで見る機会が多いのですが、上記の松下幸之助氏の言葉と
同じことを感じることが多いような気がします。
自身の所属している党の特色をアピールしないといけないことは
分かるのですがもっと国益という大きな枠で考え、協力できる部分は
各党が協力する、他の政党でも良い部分は素直に肯定してさらに
良い政策を考えだす、そういう衆知を集めることができる政党や
政治家がもっとでてきてもいいのではないかと思います。
その本の記述によると、松下幸之助氏は次のようなことをいわれています。
「相手の党をほめたりしてもええと思うんや。
OO党の代議士でも、選挙演説に行ったら、
△△党のことをみんなくさ(批判)している。
△△党にもいいところがあるなら、「△△党の
おっしゃることはこの点はよろしい、
これはぜひやってください。」と言う。
「しかし、OO党はこういう点はまた違った味で
おいしいおまっせ。さあおあがりなさい。」という
選挙演説があってもええわな。」
まったくその通りだと思います。
「衆知を集める。」=敵や競争相手の良いところを
素直に褒めて言葉に出す。そしてその良い部分を
参考にしてさらに良いものを生み出す。
そういうスタンスでいれば、例えば100人いれば100人分の
意見の良いとこどりをした、良いものが生み出されるのではないかと思います。
ビジネスでも政治の世界でも世の中に広く受け入れられる為には
「衆知を集める」ことはとても大切なことではないでしょうか?
(もちろん衆知を集めるだけじゃなくて衆知を集める為の問題提起や
ニーズを先読みしたアイデアの打ち出しを行い、旗振り役になることも
大切だとは思いますが・・・)
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